FPとは、フレーム&パネル(Frame&Panel)の略で、日本の在来工法やツーバイフォー工法に高断熱パネルを組み合わせた工法です。
一般的に壁は、柱、間柱、筋かい、断熱材、外装材、その他面材などで構成されています。「FPの家」では、水発砲硬質ウレタンフォームを注入し、一体成形した硬質ウレタン断熱パネル『FPパネル』を柱の間に組み込んでいるのが最大の特徴です。そして、FPパネルには、パネルの内部に筋かいを付けたものや構造用面材を貼ったものもあり、断熱材としてだけではなく、地震や台風など外部の力から家を守る構造材としての役割も果たしています。
グラスウールなどの繊維系断熱材を用いる一般工法と比較すると、 以下のようなメリットがあります。
パネルに使われている硬質ウレタンフォームの断熱性能を表す「熱伝導率」は0.023W/mk以下で、断熱材としては最高のレベルに近いものです。
また、FPの家では、住宅の断熱性能を表す「熱損失係数(Q値)」を1棟ごとに計算しています。これは建物からどれくらい熱が逃げていくかを表したもので、数値が小さいほど暖房効率の良い省エネルギー住宅といえます。
※熱伝導率とは、物体のもつ熱の伝わりやすさを表したもので、数値が小さいほど断熱性が高くなります。
FPの家のように、気密性の高い住宅は室内の空気を外に逃がさないため、冷暖房の効率が良くなります。
断熱性・気密性の高い硬質ウレタンと木枠パネルを一体成形したウレタン断熱パネル『FPパネル』を建物の躯体に組み込むことにより、壁構造そのものになっています。そのため、一般の工法より強い剛性を備えた建物ができあがります。力学的強度を比較してみると、一般の軸組工法の強度を表す壁倍率は2.0であるのに対し、FP軸組工法の壁倍率は3.4。すなわち1.7倍もの壁組強度を誇っています。
一般在来の「点」と「線」による構造の軸組は水平に働く水平力や屋根、床などの家全体の重さでもある鉛直荷重に対して、柱と筋かいに力が直接加わるため、局所に力が集中します。
FPパネルは、軸とパネル、筋かいなどの一体成形構造が、壁全体で外から加わる力を受け止めるために、局所に力が集中することがありません。そのため壁の変形が少なく、耐震性・耐風性が向上しています。